≪条文≫
(試用期間)
第○○条
新たに採用した者については、採用の日から○箇月間を試用期間とする。ただし、会社が認めた者については試用期間を短縮し、または設けないことがある。
2. 試用期間中に本採用とすることの適否を判断できない場合は、前項に定める試用期間を延長することがある。ただし、延長期間は○箇月を超えないものとする。
3. 第1項の試用期間を経て本採用されるに至った時は、試用期間の開始時から採用されたものとし、この期間は勤続年数に通算する。
≪解説≫
試用期間は、採用後一定の期間従業員を使用して、従業員としてふさわしいかどうか、適格性を確認するための期間です。
この間に、勤務態度、技能、能力、協調性などを確認し、正式に従業員として採用するかどうか決定します。
なお、試用期間を設けることは義務ではありませんので、試用期間を設けるか設けないかは、各会社の判断にまかされています。
試用期間の長さについても、法令上の制限はありませんので各会社の裁量で定めることができますが、2箇月から3箇月程度が適切だろうと考えます。
それでも本採用するかどうか決められない場合に備えて、試用期間の延長について定めることもあります。
ただし、試用期間は従業員としてふさわしいかどうかを判定する期間であり、労働者にとっては不安定な地位に置かれているわけですから、
“会社が社員としてふさわしいと認めたときに本採用とする”
というように期間を定めないことは、公序良俗に反するため無効になると考えられています。期間があまりに長い場合も同様です。
試用期間は、その期間の長さのほかに、勤続年数に参入するかどうかについても決定しておく必要があります。
勤続年数が関係する制度のうち、年次有給休暇に関しては、試用期間も勤続年数に算入しなければなりません。
その他、休職、退職金など勤続年数と関係のある制度については、それぞれの制度について試用期間を勤続年数に算入するかしないかを決定することになります。
さて、試用期間を設け、正式に従業員として採用できるかどうかを確認した結果、
従業員としては不適格である
という結論に達した場合には、試用期間満了時に(あるいは試用期間の途中でも)、解雇をすることになります。
この場合、法令で定められているとおり、解雇予告(または解雇予告手当の支払い)をしたうえで解雇することになりますが、試用期間の開始から14日以内に解雇する場合には、解雇予告をすることなく即時に解雇ができます。
なお、当然ではありますが、正式に従業員として採用せず解雇をする場合には、解雇せざるを得ないといえるだけの理由が必要となります。
